「さて、今回はコメントで結構問題になっていた『ハリファイバーは壊れなのか』っていう話について日記を書いていこうかなと思います。なんかこの意見返さないとまずいかなぁと思って」
「とりあえずハリファイバーが壊れじゃない事の意義を認めますの」
「凄く話が長くなりそうだなぁ。というかあの記事で壊れって言葉使ったの二回しか無いんですけどね・・・うーん。
叩いてるわけじゃなくて個人的な意見の1つとして思っていただけるように考えた結果というのを書いてみました」
■ ハリファイバーは実質『シンクロのシステムの安定性』を引き上げすぎた『討論すべきカード』
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「私的に壊れカードとして分類するなら『各種デッキに影響する力を持っているカード』~『環境において1強になる強さを持っているカード』。そして『既存のシステムを覆すカード』だと思っています。その事を前提にお話しようかなと」
「私はたまに思うんですが、遊戯王には年に1回『確実に討論すべきカード』というのを必ず出してくると思っています。例を挙げれば《星守の騎士 プトレマイオス》。
このカードは各種ランク5カードにアクセスできる他に、エクシーズの簡易化が非常に問題視されたカードですよね」
「あ、確かにそんな時期がありましたわね。思考停止で出てくるノヴァインフィニティセットってのが懐かしいですの」
「という感じで、遊戯王は良く考えるとすべてのデッキが環境に入るかもしれないっていうカードやカテゴリーを作る事が多いんです。
そして、壊れカードとして考えられるのは『システムを根本から否定するもの』。最近では出張カテゴリーでいう【十二獣】が問題視されてましたね。
このカードは『1枚でエクシーズを達成しつつ強い効果を持つ』という9期のインフレの果てのようなカードでした。
こういったカードは是正されていますが、たびたび遊戯王ユーザーに提供される『元々のシステムを無視した召喚方法』は、いつも環境を荒らすのが大体確定していたりします」
「こういったカードってまず壊れカードって言われるのよね」
「そこなんですよね。
元々遊戯王のシステムって、ある程度を禁止⇒インフレを止めるって事を何回も繰り返しているゲームです。その中で、《水晶機巧-ハリファイバー》 は実質『シンクロのシステムの安定性』を引き上げた『討論すべきカード』だと思っています」
リンク・効果モンスター
リンク2/水属性/機械族/攻1500
【リンクマーカー:左下/右下】
チューナー1体以上を含むモンスター2体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。
手札・デッキからレベル3以下のチューナー1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。
(2):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズにフィールドのこのカードを除外して発動できる。EXデッキからSモンスターのチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
「確かにこのカード、《水晶機巧-ハリファイバー》 自身の効果はそこまで壊れカードの印象を受けません。
しかし、リンク召喚によって『シンクロ召喚が出来なくなった救済策』という一面の他に『シンクロ召喚の案定率を引き上げてしまった事』が注目しないといけない点です」
「そこってそんなに重要ですの?」
「シンクロ召喚は言わば『爆発力があるが安定性に欠けるデッキ』なんですよ。遊戯王って基本安定性を上げれば強いんです。*1
だからチューナーだらけの事故を防げる&どんなセットでもハリファイバーを経由すればSモンスターを相手ターンで出せるのは相当な『元々のシンクロの概念を壊すカード』として思っていたので、これは『壊れカードだな』と判断しました。恐らくですが、今後様々な大会でも見かける事は多いと思いますよ」
「遊戯王ってマリガンとかの発想が無い分、初手での事故率を減らした上で展開出来るようになれば直接的に強くなるって発想ですものね」
「そうです。
マリガンって発想が遊戯王には無い分『初手での事故率を防ぐ手段』があるに越した事はありません。そしてシンクロ召喚にはデメリットが強い分、メリットも多くあるように作られているのが特徴でした。
コズミック・ブレイザー・ドラゴンもその中の1枚です。
3枚でコズミックルートなんて動画もありますが、それに関しても初手の事故率やメタの張られやすさ等がある訳で。
そういった事故率をリンク環境で減らした上、相手ターンでは環境的な意味でそこまで狙わずにブラロとか、サイフレΩとかを出しやすくしているデッキってだけでも十分に強いんですよ。
相手ターンに動ける=ドランシアのように起動効果での妨害って事も出来ますし、相手ターン=自分のターンになるので《エフェクト・ヴェーラー》なんかの効果も打てません*2
[rakuten:dragon777:10016300:detail]
■ どんなチューナーセットでもハリファイバーが出てくると強い理由。
「さっきも言いましたけど、安定性を上げるって事は分かりましたけど、他に何か強いと感じる部分はありましたの?」
「まず、無条件でSモンスタのチューナーを出せるので、『EXデッキからSモンスターのチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する』という効果を持った壊れカードが出る可能性があります。
例を挙げると次の弾とかでたりすると個人的な流れでは
- ハリファイバーが発売され様々なデッキが環境に入った
- その後1月にて『特定のデッキで暴れるSチューナーのモンスター』や『それを超えるカード』が登場
- 世界大会でそのデッキが優勝。
- ハリファイバーが何故か規制。
って事もありえるんですよね。正直な話すっごく怖いんです。
なので、ここでは《水晶機巧-ハリファイバー》 自体の話程度に控えておきますが、来年のパックのパワーバランスを考慮するうえで考えないといけないカードになってしまった事を自覚しないとなぁと。」
「もしここでSPYRALを規制される事なく環境が変化すれば『環境がもう1段階インフレした』って話ですものね」」
「正直そこが一番問題なんですよね。
その中でこういったカードを出すタイミングが結構大事で、インフレをインフレで止めているのか。それとも停滞した環境で出しているのかも見ておくべきなんですよって事です。
こういったカードは後に『Sチューナーが今後調整される』事の懸念や、他のカードの規制も考えないといけないですしねぇ」
■ そもそもリンク召喚で環境を加速させたかったのか
「もう一つ。シンクロ・メイン・エクシーズの3すくみの話ですが、これもいずれ解決する話題だなぁと思っています。
というのも、3すくみに対して『エクシーズに明確な弱点を誰しもが気づいている』という事です」
「バージェストマとか最初、 エクシーズモンスターだけを残して置くと本当ジャマで、X素材の供給や、戦術に大きな影響が出たのよね。シンクロは更に大打撃だったけどエクシーズも相当なダメージだと思わ。要するに『いずれはエクシーズもインフレする』という事?」
「そんな気がするんですよね。
実は双方『リンク環境においての弱点が解決できるのか』という問題までリンク召喚がインフレしてなかったんですよ。
リンクモンスターの素材の書き方はいくらでも編集出来ます。その中で『エクシーズ素材が無くなったエクシーズモンスター』っていう記述が来てもおかしくはありません。それに年々、いらないモンスターを退かしてリンク召喚にむりやりしていますが、それがアドバンテージになる日もあるでしょう」
最初はしょうがなくと言われた《デコード・トーカー》ですらソリティアの盤面に使われる事もありました。更にその数ヶ月後には《トライゲート・ウィザード》っていう新しい制圧譜面が誕生しています。
DDDのように効果を使った後に更に展開出来るデッキもありますし」
「あと個人的にシンクロはとがった性能。エクシーズは安定している強さって感じなので、それを付きぬけて欲しかったというのが私の意見です。
シンクロとエクシーズとメインの3すくみのお話。
「なので、基本的にはこういう立ち位置が変化するのかが気になるんですよね。
シンクロ・・・安定性が無いかわりにソリティアなど独自の回し方が出来るデッキ。
⇒ハリファイバーのお陰でチューナーだらけの事故が無くなった&展開が容易になっている。
エクシーズ・・・安定性があるが、制圧などの譜面を組みづらい。メタビートとして需要がある。
⇒素材が残りエクストラゾーンでのジャマが目立つので、今後除去しつつ展開するリンクモンスターが来る?
メイン・・・エクストラに影響しないデッキで、バランスが取れている。
⇒リンク召喚によって『ループや制圧』が容易になった。更に強化されるという一面も持っている(例 ダブル・ヘリックスなど)。
「とこう書けば、エクシーズも解決する日が来るのでは?もしかしたら同じような効果がリンクモンスターで出るのでは?という発想もありますね。パワーコード・トーカーみたいに《SNo39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》の廉価版もドンドン出て来るでしょう。
リンク召喚では、それを両方可能にしてしまう魔法のシステムです。
GXで融合の簡易化を呼び、シンクロで爆発力とチューナーとそうじゃないモンスターを合わせる難しさがあったからこそのものでした。
エクシーズから安定性を求めれるならそれは負けますし、9期ではそれが露骨に出ていた気がします。最悪制圧譜面として出せていた《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》も出張という安定性が生んだ強カード。
そして、リンク召喚ゆえに『パーツとして存在し、ぐるぐる回せるソリティアの解答例』みたいなカードになっています」
「個人的にはハリファイバー自体がクェーサーとか呼べないので壊れなのか?という部分に疑問は沸くときもあるんですけど、リンク召喚としてのシステムが今後追加されるとして見れば『コレをきっかけにインフレを助長する事』もありえてしまうんです」
「後、遊戯王のインフレに関して感覚が麻痺していると思いますが、spyralより前は真竜が暴れていて
『実質環境の線引きって何処?』って話もあるんですよね。集計見ていても実は、夏は真竜とかのデッキの2トップ。
そして規制が入って12月末には数的にspyralが基準になるでしょう。
自分は結局、リンク召喚の開始時から『壊れカードの基準が環境を超えるカード』として見ているのかという点がありましたが、シンクロの基礎とも言える『チューナーのみでの展開の希薄さ』を多少でも打ち消したのは強みだと思っています*3。
コメントでも意見が分かれると思っていたのでしょうがないかなーとも思っていますが、一応返信と言う形で置いておきますね」
次回に取り上げたいカード。
中古遊戯王/スーパーレア/リンク・ヴレインズ・パックLVP1-JP081 [SR] : 彼岸の黒天使 ケルビーニ