「えぇーっと、遊戯王の昔の事について色々と書いて欲しいってお願いが多々ありまして、今回から遊戯王の歴史を色々と書く事にしました。
元々私も最初期勢の1人(年齢は察してね(´・ω・`))
カードゲームとしての欠陥をより多く残したカードゲームとしての認識を持っていた時代からなんと20年も長く続くとは正直当時は思っても見なかったのは言うまでもありません。
元々カードゲームブームやトレーディングブームの時代を過ぎ、現在はリンクによる不調を乗り越えた遊戯王は『日本の代表的なTCG』として認識されても良いのではないか?と感じていたりもします。
バランスが悪い。暗黒環境だと言いつつも、初期のローカル時代に比べたら本当に良くなったと思いますし恐らく「ローカルからSNSまでの情報量の供給差」の違いを痛感するカードゲームともいえますね」
「カードショップ店員さんとのお話や様々な経験で色々と情報を仕入れる事が出来たのもありますの。ただしあくまでもローカルルールの下という問題も抱えておりますので、その点はご注意くださいませ」
この記事はまい。の思い出が中心となった曖昧な部分の多い記事です。それでも良いよって人のみお願いします(´・ω・`)
- 遊戯王TCGの始まりと公式ルールの原点について。
- ■ スターターボックスが出る時代の前は・・・
- カードゲームごっことして成立した公式ルール物語。
- カードゲームの第一弾はTCGの骨組みとなる大切な部分。
- 遊戯王の歴史は何を語る。vol1の系譜。
遊戯王TCGの始まりと公式ルールの原点について。
「実はですねー。歴史って調べるととあるワードで私の昔のサイトがヒットするはずだったんですよ」
「あぁ。昔のアメーバとかのブログの奴?」
「それもなんですけど、無名のサイト製作用のものでしてその当時から色々と記録で残していたんですよね。フロッピーとかで」
「うわー・・・年齢ばれる奴ですの」
「しょうがないでしょ!実際はウインドウズ7辺りまではフロッピー使ってた人なんですよ!って事でそんな初期時代からの思い出を振り返りつつ、遊戯王の歴史を振り返っていこうと思います。
データは実は残っていますのでそれのリライトと思っていただければ幸いです。しっかし昔のサイトが3つほどあったけど全部消えちゃうとはなー(´・ω・`)オワタ」
「過去の素直な意見が聞けますわよ」
「まぁ・・・そうですね。
さてさて、遊戯王の始まりは実は現在と大きく違う面白い公式ルールが存在しました。その名も”公式ルール”って・・・そのままなんですけどね(´・ω・`)」
「ルールは非常に今の遊戯王に関して違いが大きいものがありますの。
- 生け贄(アドバンス)召喚に関しての必要なリリースが無い(レベル8をそのまま召喚できる)
- 魔法カード・罠カードは1ターンに1回しか発動する事が出来ない。
- 魔法カードの手札からの発動かセットしか行えない。
という変則的なルール等がありましたの。そして手札枚数の上限等が無かったりとカードゲーム自体の楽しみ方が違うんですわよね」
- 融合素材にできるのはフィールド上のモンスターのみ。
- どちらかのプレイヤーがデッキ切れになった場合、その時点でライフポイントが多いプレイヤーの勝利。
- 手札枚数に上限がない。
- 先攻1ターン目はドローできない。
- マッチ戦において、3戦中2戦引き分けが発生した場合、そのマッチ自体を引き分けとする。
- サイドデッキは10枚まで。
- 罠カードは「発動後このカードを破壊する」旨の記述がない場合フィールドに残り続ける。
- 融合モンスターがバウンスされた場合、一旦手札に戻ってから融合デッキに戻る。
- 手札から誘発即時効果は発動できない。
- 遊戯王カードWiki - 公式ルール
「勿論このルール自体も現在の遊戯王でもしかしたら・・・って可能性があるルールだったりするかもと思って毎回シリーズ毎に震えているわけです(´・ω・`)リンク召喚等もあったのでこういった既存のルールに影響するのが増えるのは絶対に無いとは言いきれなくなりました。
そして、誘発が使用出来ないルールやリリース素材が必須ではないというルール。
10期以降の遊戯王は絶対に無理と断言が出来る点である”魔法罠の発動等の制限”など初期の構想段階では存在したというのは覚えておいて損は無いでしょう」
「あぁーなるほどね。
《青眼の白龍》が最大の基準で後は数字がインフレするだけのゲームになるかもって事か。攻撃力が3000を越えていけるかが鍵で、装備等で相手を牽制するだけのゲームになってしまうし、リリースという概念が無いとそれだけでつまらない物になってしまう。
それに特殊召喚等のギミック等が増えれば『返すギミックがモンスターだけになってしまう』し、インフレした際にはどうしても対応が出来ないわよね」
「すぅの言う事も最もで、遊戯王においてこの当時の最大の問題は
「コスト」という概念が無かった事です。
また大型を出せば勝てるという「戦略性とプレイング」の浅さが浮き彫りになってしまいました。
勿論早急に公式は舵を切る事となりましたが、『初期の遊戯王の歴史では3000打点という正義をどう覆せるのか』で、誘発等を使用せずに戦うという短いスパンでの商売であったとも受け取れます。
――そんな事は言いつつも当時の遊戯王はまだまだ「レアカードを持っているだけで凄いと思われるような使い方が多い」現状もあり、TCGとしての競技性はそこまで持たれなかった・・・と思いたかったですね(´・ω・`)」
「あの当時の遊戯王って実際はルール等よりもレアカードを引ければすげぇ!ってなってた時代よね」
「後はTCGに関してのシステム等がキチンと整備されて無かった時代でもありますし、ブルーアイズとサンダーボルトが強力だったというのは言うまでもありません。このノリやルールの整備は『遊戯王デュエルモンスターズ』というゲームを知ってる世代かと思われます。
このゲームの難点は『1ターンに1回しかカードが置けない事』でした。
この公式ルールより縛りが強い結果生まれたのは『青眼を出してブラックホールで返されても青眼を出されて詰む』という点です(´・ω・`)
ゲームシステムとしてはクソゲーと思われがちですが、このゲームが出た当初はまだ遊戯王OCGとしての商品が発売されていない時代で、こういったゲームシステムからある程度戦い方を流用した・・・とも受け取っていますがどうでしょう?」
「ただしこのゲームと実際のOCGの違いは「高レアカードの入手の方法」ですわよね」
「そこですね。言ってしまえば現在の課金の様なものです。手に入れれば最強。無ければ勝てない。本当にそんなレベルのカードゲームでした。
まぁ勿論勝つ手段があるといえばあるんですが当時の子供達にはどうしたら良いのか分からないことも多いですし、私の周りでは青眼=最強というレッテルを貼られることもしばしばでして」
「まぁ出せば強いもんね」
「勿論当時では勝つ事も出来る手段もあり、弱い訳ではありませんでしたよ。ただしそれはかなり戦い方やルールなどを熟知している人のみでした。
ローカルでは【闇マジシャン】等の打点アップ戦術がこの当時から大きく、『攻撃力の変動がいずれ環境を変えるかも』と思った時代もあったのですが、青眼の白龍をどうやって除去するのかが急務な時代でもあったのを覚えています。
■ スターターボックスが出る時代の前は・・・
「最近遊戯王でも20周年を記念して初代のパックの復刻を行っていますが、それと同じようにその当時はカードダスであったりレアなカードを引くというのが非常に大事な時期でもあります。
カードショップが無い上にローカルルールが蔓延るなんてカオス環境以外の何者でもありません。
しかもそれがかなり出にくいんですよ(´・ω・`)昔の体感なのでなんともいえませんが」
「正直言いたくないですけど当時は遊戯王のサーチ等による問題が浮き彫りになったりコピーやエラーカード問題があって『遊戯王の外で問題が多発した時期』でもあるんですわよね」
「まぁ数ヶ月後にはルールが改正されて、下級モンスターに価値が出た事などは「よっしゃ!」と思った反面青眼等に頼ったプレイヤーは一部止めてたりとかはしましたね(´・ω・`)」
「まぁ当時の環境は意味が分からなかったし」
「ただ、この時にルールを大幅に変更したのは英断だと思います。遊戯王も売り上げ等を考えてユーザーを意識したルール改正だったなぁとリンク召喚の時よりかは思いました(こなみかん)
1期のスターターボックスが登場する前もですが、遊戯王において1999年5月5日のエキスパートルールの登場までの二ヶ月間のカードプールはどうなっていたのか・・・色々と確認する事とします。
カードゲームごっことして成立した公式ルール物語。
「当時の遊戯王で一番現在よりも優れているもの。それは「好きなカードを好きなタイミングで出し戦えた」という部分でしょうか。コストという概念も無くハンデス等も当分先であった初期の遊戯王。
カードゲームとしての戦術や楽しみ方という部分ではまだまだ改善点が多いものでしたが、TCGの競合であるポケットモンスターカードゲームと違って単純で遊びやすいなぁと感じたのが第一印象(´・ω・`)まぁ子供でしたし・・・詳しくは違う部分も多いですけど」
「カードゲームという戦い方自身のコンセプトや楽しみ方がまだ大きくなかった頃の時代で好きなカードを出して戦えるというのは大きなウエイトを占めていると言っても過言ではないですわよね」
「特にそう感じましたねー。
今となって振り返ると明確なコンテンツに後押しされたカードゲームは絶対に流行るというかホビーとしての爆発力は今の比ではなくて、遊戯王のその波に乗ったなぁともいえます。
遊戯王のブラックマジシャンを引いた!すぐに使えるぞ!っていうワクワク感は大きく、カードゲームにおいての『出す戦術案』というものは少なかった。
そういう意味では子供にも分かりやすく今の遊戯王を見た時に「ただ単純に殴って遊ぶゲームは何処に行ったのか」と言われる原点もこのコンセプトが明確に初期の構想ではあったのではないかとも思うんですよ!」
「でも最初期の遊戯王をして無い人でも殴りあいの遊戯王が良かったって人はいると思うけど?」
「まぁインフレが過ぎても、下級モンスターのビートダウンやリクルートの時代などがありましたからね。特に青眼やブラックマジシャン等のお話を多々していますが、実際持っていなかったもの同士では下級モンスターのビートが中心でもあります。
《シルバー・フォング》は攻撃力が1200。最初期の 《サイクロプス》など遊戯と海馬の使うモンスター等の活躍も最初はありましたし決してローカルな部分に関して言えば悪い環境ではなかった気もします。
ただし、強い子等が入ってきて青眼を持ってきたら降参。また、《暗黒騎士ガイア》等を落とし穴で除去は出来ても先行で出されたら詰みという状況にもなってしまいます。
カードゲームの第一弾はTCGの骨組みとなる大切な部分。
「しっかし当時、大きなお友達等に関しての部分で考察している人が来た時に「なんだこのクソゲーは!カードゲームの癖に戦術もあったもんじゃねぇ」って野次を飛ばす人がいまして良く喧嘩等を起こしていたなぁと思い出しますね。
(´・ω・`)?と思いのそこの貴方。実はこの言葉って結構大事なんですよ。
実はカードゲームの第一弾は今後のインフレの舵を切る大きな役割を持っているのです。
例えば他のカードゲームを見たら分かると思いますが、カードゲームにはコストという物や文明が存在し「各種特徴を持ったものが多い戦略的カードゲーム」という物が多かったのです。
他のカードゲームをしている人であれば
なるほど!
って思うカードを挙げるとデュエルマスターズでは《凶戦士ブレイズ・クロー》と《青銅の鎧》等速攻や加速の概念。またポケモンカードでは既に《オーキドはかせ》という大量のドローソースによる存在や「各種カードゲームの遊び方を色濃くしている」カードが最初期には含まれます。
遊戯王の歴史は何を語る。vol1の系譜。
「じゃあ初期の遊戯王には何が含まれているのでしょうか。
- 効果を持っていないモンスター達
- 確定除去の《地割れ》《ブラック・ホール》
- 《伝説の剣》 のパンプアップ
- 《火の粉》等のバーン戦術
- 《レッド・ポーション》のライフゲイン
- 《落とし穴》 の罠の存在
これらの効果を見ていくと昨今の遊戯王に繋がるインフレを感じる部分はあると思います。
まず召喚やモンスターを軽く出せるというゲームシステムを危惧してか効果モンスターという役割の物は最初期には存在しません。
また、パンプアップや除去。そして罠という存在など『戦術の芽』として大きい駆け引きは既にあったという事ですね!」
「これは実際凄い事なんですの」
「罠という概念はある意味では斬新だったと思いますよ。ただし最初期の遊戯王に組み込まれていたという事は必然的にインフレしてしまうと相手を妨害する事をメインとした環境にもなってしまうと言えます。
遊戯王のインフレはその部分が強く出ており、昨今では《エフェクト・ヴェーラー》等の効果モンスターを先行で無効にするのが代表的なのかなーと。
こういったカードが最終的に当たり前になってきて『遊戯王の初期コンセプトから逸脱し始めた時にカジュアル層との話題の激突が起こる』のは避けられないんですよね」
中古遊戯王/ノーマル/スターターデッキ2018ST18-JP020 [N] : エフェクト・ヴェーラー
「現在の誘発問題とかと通じる部分がありますわよね」
「まぁ、正直に言えばこれからは「打点が効果で増加して先行で有利になるメタカード」が登場したり「バーン等で活躍するコンボが様々生み出される」って事も多くなるんじゃないかなーと思ってるんです。
また注目したいのはパンプアップという点。
この当時には最上級でぶん殴るコンセプトはありましたがその部分を確実にしてくれるカードがありました。
まずはごまだれ~でおなじみの《伝説の剣》です。このカードは攻撃力を300ポイント上げてくれる剣で、《暗黒騎士ガイア》に装備する事でブラック・マジシャンを打点で倒せるという「コンボのギミックを搭載していた」事がポイント。
こういった装備中心の戦術は後の環境に継がれることになりますが、そもそもエキスパートルールでも何でも下級モンスターに装備カードを付ける事で上級を倒せるというコンセプトは今でも続いています。
例を挙げると《月鏡の盾》等の装備ビートがあるように当時からモンスターなどの戦いにある程度のコンボを仕掛けて倒すという戦術が根底にあったのでしょう」
「しかし最近は装備カードが機能する事が少なくなりましたわね」
「それは間違いなくモンスターとのギミックに効果が加わったからでしょうね。
言ってしまえば『攻撃力だけが全てではなくなった』ので装備カードの枠を「除去か耐性を加えた方が良いのでは?」という扱いになってしまいがちになります」
「またその先駆けとして登場した落とし穴が攻撃時というギミックに切り替わるミラーフォースなどが特徴ですわね。
ブラックホールも実際は最強クラスの除去でしたの」
「アレは強かった・・・とまぁこんな感じで実は最初期の遊戯王はまだ楽しめる部分はありました。
レアに拘らなければまだ遊べるカードゲームだったのです。そして新しく登場したスターターボックスで一気に環境を大きく揺るがすことになったんですよ」
続く・・・。