シャッフルの不正とそのやり口・対策を考える。
TCGには様々な不正が行われる中、どの様に対策をすれば良いのでしょうか。今回は遊戯王だけでなくカードゲームの不正で良くある「シャッフルの無作為化」を見せかけた「擬似シャッフル」について見ていきたいと思いますの。
「TCGの不正は現状どういった物なのか被害者やプレイヤーの好意の報告で色々と考えていきますわよ。今日は匿名さんに来て貰いましたの(๑╹◡╹)」
「こんにちはー」
「はじめまして。匿名様。今日は来ていただきありがとうですの」
「ちょちょちょ、ちょっと待って!?何このコーナー!?」
「シフォンの小部屋ですの。体調が悪いと聞いて色々と情報を集めて参りましたわよ(๑╹◡╹)」
「そうだったんですね・・・っていうか中々ブラックな所にいたんだ」
「あ、まい。さん。本日は宜しくお願いしますー」
「・・・あっ。こんにちは。今日はお寒いですよねー。私もこう。。。ほら・・・今年も終わるっていうか・・・」
「口下手かっ!!!!」
ファローシャッフルは「意図的にトップを操作」出来る?
「そんなわけで今回は不正に関してのお話とその特徴。そしてどういった行為があったのかというお話ですよね。
TCGにおいての不正は数知れずですが、実はこういった問題は取り上げるべきなのではないかというお話を色々と紹介していこうと思った次第です。
勿論悪用は厳禁ですし、やっては駄目ですがこういった不正行為は
基本的に『対策』が十分にある
のでそれもまとめて紹介していこう・・・という魂胆がある訳で」
「そういう事ですわね。実際に知らないと駄目ってのも多いですし。そんな事もありまして、被害に会われた方から今回はご依頼を受けて書く事にしたんですわよ」
「ですね。実際にカードゲームの不正は非常に多い・・・とは思いたくないですが数多くの問題が定期的に出る以上考えないと行けないでしょう。
最近ではネットで晒し上げられすぎな現状もありますが。TCG業界の闇という面では結構深いです。あ、悪用厳禁ですからね」
「はい、現状としてはシャッフルにおいて無作為でありながらも作為的に行われてしまうトップデッキの方法とその対策について簡単ですが、報告しようと思いまして。まいログさんは以前ファローシャッフルとディールを合わせたら無作為に混ぜれるという話をされたと思いますが・・・」
「ありましたねー。ファロー自体が『嫌』って意見もあって荒れた内容となってしまいましたが・・・まだまだ言及されるべき内容なのかなぁと勝手に思ってたりしました(´・ω・`)」
【ファローシャッフル 】嫌い・反対意見の結果がカードゲーム外の問題に辿りついた件について。何か勘違いされそうだったので補足を少々。 TCG談義 2話 - 遊戯王 最新情報@まいログ
「はい、でもファローシャッフル=完全な無作為になるという訳ではありません。様々なコツがありまして、それを行えば『トップデッキを固定する事が出来ます』」
「えっ・・・まさかアレですか」
「あら、知ってる様子ですわね」
「まぁ実際の所理屈は分かりますからね。
例えばなんですが、ファローシャッフルってなんで混ざるのかと言えば『カードを重ねる』からなんですよね。でも言い変えれば『重ねる以上絶対に重なりづらい場所』があるんです」
「そうですね。「デッキトップとボトム」です」
「なんでデッキトップが動かないの?」
「説明するとこんな感じです。
拡大して見ると分かるんですが・・・これシャッフルの重ねてるのを一時停止して見てるんですよね。
器用な方だった場合行えるんですが、これはファローシャッフルの際に上だけシャッフルを動かさずに行うことで意図的トップを固定できるという訳なんです。
シャッフルする部分を移動する用に見せかければ『簡単にトップデッキ』を弄る事も可能という訳ですね。逆に言えば真ん中を取ってる風に見せて真ん中に仕込むだけで『デッキトップが動いていない』シャッフルを行うことが可能です」
「なるほどね。シャッフルの際にトップを維持させることで『相手には見えないようにしつつデッキトップを固定』出来るのか。難しいように見えるけどやり方次第では可能なのね」
「まぁもう一つ面白い部分がありましてトランプでリフルシャッフルを正確に八回繰り返すとそれぞれのトランプが元あった場所に戻るというのもあります。
いやそれやるならマジックやれよって話ですが
これであれば意図的にトップを弄るという事が可能なわけですね・・・因みに、このファローシャッフルはトップを弄れるようにするには相手にそれっぽく見せないとズルってバレがち」
「でもそれが意外と気づかれないのは何故なの?」
「その切り口が『手でシャッフルのカードを隠す』というファローそのもののシャッフル方法です。
ディールでも後述しますがファローシャッフルは基本『手でカードを隠しやすい』ので、中指から3本含めてカードを隠して行うと自然と気づかれずに済むという手口があるんですよ」
「そうなんですよね。ファローシャッフルはディールと違い『相手側に手を見せる行為』をしないで済みます。
シャッフルの際に注意しなければならないのは手を大きく相手側に向けているのでカードがシャッフルされているように見えるというのがロジックとなります。故に 作為的にデッキトップを弄るファローは手を相手側に見せておけば案外バレないものなのです」
「中々に難しい所なんですよねー」
「因みに、デッキトップを弄る際に何かしら見抜くポイントはありますの?」
「一応はあります。必ずではありませんが、ファローシャッフルをした際に
『デッキが大きく空くかどうか』です。
ファローのトップ固定はいわば『トップを如何に安定して置けるのか』にかかっています。
特に初心者さんが良くあるファローのコツであったと思うのですが「ファローシャッフルでカードの感覚を空けると上手く出来る」というのがあるんですけど、意図的にトップを確実に固定したい場合はファローシャッフルの際に手で握った方のカードはインに入らないように調整しないと駄目な分少し違和感がでるんですよ」
「えっ?つまり・・・」
「不器用だったら分かりやすいけど、ファローシャッフルって持ってるカードを真ん中に差し込むように入れるのよね」
「あぁ、なるほど。満遍なく入れようと思っても必ず左右に混ざってない箇所が見つけやすいという事ですね。
先ほどの画像でも真ん中にカードを差し込むような形で無いとファローは成立しづらいし、デッキトップを固定するにはカードの隙間を空けるとイカサマしづらいんだ・・・」
(試しにやってみると分かりますが、ファローシャッフルにて自分の好きなカードをトップに持ってこようとするイカサマを行うと不器用な人の場合、『デッキのカードとカードの隙間が空かない』です。)
「そういう事です。ファローシャッフルの基準は混ぜる事ですが、意図的に早く行うと『デッキトップかボトムが開いてない状態』になりがちです。
これは動画等を見ているとスグに判別が付くと思いますが、シャッフルの際に『カードとカードの間が空いてない』のが分かるかと。ただし、上手い人は『持ち手側のカードをハの字に開いて行うこと』でデッキトップを固定しつつ行えるので一概に出来ないって訳ではないので注意です」
「なるほど!気づかなかった!」
「そっちは知らないの!?」
シャッフルの作為的な面にディールすらも利用できる。
「また、シャッフルにおいてディールシャッフルも混ぜる方は多いかと思いますが、これもシャッフルの際に意図的にトップを弄る事が可能です」
「これはかなり有名ですわね」
「えっ?そうなの?」
「基本的な部分は『トップを操作したと思わせない』事ですが、ディールシャッフルの場合はデッキボトムを強く握る感じで意識すると「トップデッキに持ってくる」事が出来ます。
デッキボトムに欲しいカードを一番下に持って行き、シャッフルする際に手を動かすほうを『力を入れつつ混ぜて見てください』。
勝手に欲しいカードが数枚トップに流れるかと。更に、1・2回ディールシャッフルをする際に『あらかじめ高低差を付ける』事でシャッフルで上のカードを固定しつつ一周させるなんて手も」
「うーん、中々こうしてみるとズルって簡単に出来るんですねぇ」
「ディールとファローを行えば無作為にシャッフルが出来るとは言いますが、これであれば上手い人の場合無作為が作為的に行える訳ですわね」
「はい。勿論疑うわけではありませんが、シャッフルにおいて
作為的にズルをする事は本当に可能です。
他にも6つの束に分けてシャッフルを行う場合でも一番下に来るカードをデッキボトムに置くように工夫して、その枠から『上記の様なヒンズーシャッフルを行えば意図的にデッキトップ』へ・・・」
「全部のシャッフルがズルし放題じゃねーか!!」
「まぁ・・・流石にヒンズー+8分け+ファローでもってこれだと何をしても上手い人だったら『トップを固定できる』って話なのよね」
「勿論シャッフルをしている人を疑えという訳ではありません。ただ方法はいくらでもある。
故に『人のシャッフルは公式大会であれば信用出来ない』と考えた方が良いのではないかとも思うわけなんですよ。
最近相手にシャッフルを渡さなかったというのがありましたが、これも同じで『シャッフルにおいて作為的に行える』からとも言えますね」
「なんだろうなぁ。ココまで来たら信用も何も出来ないんですが・・・」
「実際、作為的に行えるという背景もあるからこその問題なんですわよね」
「難しい話でもあります。信用問題ではありますし人間不信にはなっちゃいますよね」
「なんかこうシャッフルしても『それシャッフルしてないから!』とか言われるのも嫌なんだけどなぁ」
TCGのシャッフルの不正対策はどうすれば良いの?まとめ
「まぁこんな事を言ってしまいましたが結論としては『シャッフルを相手に任せず自分で行うこと』だと思います。大会で相手に最後シャッフルを要求するのはそういった裏返しでもあるのではないかと」
「まぁ相手にシャッフルを拒否されたら『ズルしてる』と思われても仕方ないと言うお話があったのはコレが原因って事ですね」
「ただし、シャッフルにおいて「相手に触られるのが嫌」とかもあるでしょうし、相手にシャッフルさせてもらえなかっただけで
「コイツズルした!」というのもマナー違反だとは思います。
がジャッジを呼ばれると恐らく作為的にシャッフルをしたという事で注意を受けるでしょう。それ位カードのシャッフルとは重要な無作為に行うための手段であり、大事な事なんですよね」
「難しい話ですよね。ファローやディールも実際は作為的にトップを弄れるって事ですか」
「勿論悪用は厳禁ですが、シャッフルにおいて重要なのは無作為にした状態にすること。作為的にデッキトップを弄る事は可能ですが対戦においては相手の事を信用するならシャッフルせよというパンドラの発言が身にしみますわね」