ゼロスドラゴンが登場した事による相場のせいで「ゼロスドラゴン 引退」や「ゼロスドラゴン 高い」っていう言葉が一緒に検索に引っかかるようになりました。TCGとはどこまで封入率を操作し、高額カードを許すものとして考えられるのでしょうか。
様々な問題を抱えているので、少し考える事にしました。
「ヴァンガードより登場した新しいシステム究極超越。そしてゼロスドラゴンという存在。カートンに1枚という驚異的な確立と共に出された最強クラスのカードは初動価格が2万という驚異的な数字を叩き出しました。
そして、その後に検索結果の中からゼロスドラゴンで引退って言葉が出てきたって次第です」
「なんか強すぎ問題っていうよりかは『カートンに1枚』っていうえげつない封入率をしてしまった事の方が問題な気もするけどね。元々カードにレアっていう発想はあったけど初代の青眼並みのレアさにしてどうするのよ」
「しかも!レアリティ的にはこれしかないですからね!
つまり低レアリティで満足って事も出来ません。
諭吉を注いでがんばリーリエ♪
とか言ってる場合じゃないですよ!!!ちくしょう!!」
「しかも、こっちも諭吉レベルですものね」
「と、昨今TCG業界はどうも『高レアリティによるボックス購入』を薦めている気がします。各種カード業界での低迷が影響している訳では無いですけど、カードゲームの価格って本当怖いなぁと思うときがありました。
って事でなんとなく必須カードの単価で焦った時代を振り返ろうかなぁと」
■ 遊戯王での高額単価カード事件 その1 氷結界の龍 ブリューナク・トリシューラ事件
「私が立ち寄っているカードの中でカード単価がやばかったのはこのトリシューラです。当時が価格がウルトラレアでも5000円。シクレアは一部の店では1万円を超えるという問題もありまして。
インフェルニティからの3枚トリシュっていうコンボは遊戯王界隈の闇を感じましたね。えげつねぇ価格だったのは覚えてます。今では安いですけどね」
遊戯王 氷結界の龍トリシューラ GS03-JP010 ゴールド【ランクB】【中古】
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「後にも先にもこのカード単価で3枚いるって時代を知っている人には、今後のカード価格に関してはそこまで高くないっていう印象は受けますわね」
「まぁね!特にカードの価格に関してもですが、デュエルターミナル産のカードはいつも価格上がるのが明白だったんです。
デュエルターミナルは常に再販が無いって問題があって、ゆえにゲーム産としての価値もありました。資産ゲーに足を突っ込んでいるように見えますが、元々遊戯王のデュエルターミナルは『強いカードがたびたび仕込まれる』だけの話で、他のカードはそこまで高いわけでもなく。しかも再販が優秀でした」
「インフェルニティより、デーモンが再販された時は初日で買ってたもんね。アンタ」
「まぁ、あれもゲーム特典で元々買えなかったしね・・・一応そういう訳であの時も資産ゲーを加速させるだけではなかったんですよ。
再生産が組み込まれたという事例もあります。
トリシューラの鼓動は一度再販されたはずです。でも価格は変わらなかったけどね」
「ゲーム的な問題と言えば、二週間の時点でゲーム機から購入できず、《ラヴァルバル・チェイン》の存在が非常に注目された時期があったわよね」
「ありましたねぇ。しかし、あの当時再販は無いって怖さがありましたが『デュエルターミナルのカードで再販』という自体が起きて収束しました。ショップとしては大打撃ではありましたがこの頃から「高額カードは株取引」という側面を生み出してしまったのかもしれません」
「――と、遊戯王においてカテゴリー的に必須なカード・『ほとんどのデッキに採用が出来る』カードの価格では6000円位だった気がします。カテゴリー的には20周年で起きた青眼の資産ゲー『青眼の亜白龍』。これも3枚必須でいまだに再販がないんです」
「でも遊戯王の中では再販されて安くなるカードと、再販されずに安くなるカードの2種類があるじゃない?高額カードもこういうタイプがあるんだし、待つって選択肢はないの?ヘリックスみたいに」
「え?あぁ、あれは高額商品というよりかは「禁止か制限になるのが分かってて値下がりした」っていうカードの類ですね。最近の遊戯王はどうも『カード単価としての価値』を上げない傾向にあります。
おそらくその理由は『カード単価を上げるには効果が強いカードを刷るしかない』っていう発想しかなくて、『制限になるのに買わなくて言いや』って層が一定数を超えているんですよね。だからどうしても遊戯王の単価は安い傾向があると考えています」
「うーん、それじゃあ遊戯王は資産ゲーにはならず、安いカードばかりっていう発想になると思うけど」
「遊戯王は現状手札誘発が非常に強いですし、この手札誘発は『すべてのデッキで使いまわせる』っていうオマケが付いてきます。
カードゲームで色もねぇ。レシオもねぇ。って状況のカードゲームは珍しく、手札誘発で2000円×3がキツイという話はよく聞きますがガチデッキとしての敷居は結局遊戯王が低いなぁっていうのは感じるんですよ」
「勿論手札誘発は《灰流うらら》が筆頭ですの」
「ですねぇ。しかし、買えばそのまま使い回せるのはやっぱり便利なんですって。どのデッキでもこれで5000円辺りの資産を使わないで良いんですから。遊戯王で言えば『大会デッキは平均で3万5000円』って印象を受けますけど、手札誘発を除けばそれだけで普通に安いように見えますよ」
「感覚は麻痺してるけどね」
「高額カードが多すぎって言えども、遊戯王でのアンチが増えようとも『単価が安い』というユーザー目線は遊戯王が一番なんです。
安くて強くて安心ねっていうワードどおり、使い回せるという面が出張として高額になりがちでしたが今後の遊戯王のコンセプトとして「使い回せるのはリンクパーツ」という風に持ち込んでいく辺り、どうコントロール出来るかがポイントかもしれませんけどね」
「遊戯王は『如何にして高いときに売り切るか』がテーマよね。
少しでも危ないと感じたらショップ側が下げてきている。ショップとしては辛いけど高額なカードは汎用性高いカードっていうロジックもあるし扱いやすいわ」
■ デュエマでの高額単価カードは爆熱DX バトライ武神とか?
「遊戯王でハイハイ資産ゲーって事で他のカードに足を突っ込もうとすると途端に怖くなることがあります。例を挙げると『爆熱剣 バトライ刃』とか。これはモルネク等で使うんですが、価格は5000円を軽く超えています」
「なんか誤解されるようなカードださないでよ!
・・・って言いつつも数年前のカードで価値も安定しているカードなのよね。再販はボアロアックスの時に非難されたんだっけか」
「そうですよ。しかもデュエマに関しても『1枚が2000円を超える』なんて案件がボロボロあるんです。ただし安価で組めるデッキは『主人公のデッキ』っていう面を最近は持ち出していて、ボックスで必ず1枚とか『箱を購入しても必ずアドがある』って発想に持ち込んでいる良ゲーだと思ってます」
「私が単価で引っかかったのは《暴走龍 5000GT》よね。墓地ソースでもそうだけどこういったカードはチマチマ再録してくれてるけど全然値段が下がらないの」
「そこが上手いなぁと思うんですよね。高額であるが故に強いというカードもあるんですがちゃんと再録をしかけていて、カード価値を一定に保っているのが凄いと思うんです。
強さで言えば頂点から離れたモルネクですらもいまや価格はキープしています。でも価格は2000円台にまで下がっていて、『個人が許せる価格のライン』を守っての商売をしているんですよ」
「ショップ的には再販も嬉しいカードって印象もあるわね。
価格勝負!で攻める事も出来るし、安定した価格で売り切れるってのはメリットよ」
デュエルマスターズ/DMX-18/1/VC/爆熱 DX バトライ武神/爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/火/ドラグハート・ウエポン
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- ショップ: フルアヘッド
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■ 高額カードは絵違いなどの救済を!!資産ゲーはほどほどに。
「と、あえてヴァンガードの話題は避けましたが、分かるのは『封入率』の問題で、値段はいくらでも変えれるという事です。
トリシューラも実際は再販というか初期での収録数が足りなかった。デュエマ等でも再販で高レアリティに設定する事でカード価値を一定数に引き上げているという現状がありますけど、カートンで1枚って可能性があるカードの封入率は止めていただきたい」
「特に最近企業は如何にしてボックスを買ってもらうかっていうのが2017年では濃厚で、消費者がげんなりしている印象を受けますわね。
でもゼロスドラゴンはまだ数を残しているっていうのが恐怖でしかありませんの」
「そうですね。絵違いのカードがカートン1.それ以外をカートン3とかにしていればココまでの問題は起きなかった気がします。
しかし、私が思うにこれで販売数ランキングが上位に入っていれば『このカードゲームはこの売り方が得策』っていう発想になりかねません。元々そういうユーザーを狙ってたっていうのなら知りませんけど・・・」
「私が思うに遊戯王のユーザーが多いのってストラクチャーデッキとかの安さ以前に『カテゴリー的に作れる値段が安すぎるって』点があると思うのよね。もし資産ゲーになって高額カードが来たとしても、『サイクロン等の除去カード』を入れてデッキとしての価格を下げる事も出来るわ」
「そこが遊戯王の良さですよね。そして、他のTCGでもそういう妥協案があったりして『価格に見合う値段』が付いている事は確かで、需要があるから価格が上がるっていうジンクスもあ。
しかし、その中で封入率だけを見越したゼロスドラゴンは若干の怖さを感じますし、今後こういったカードをショップ側が売るとしたらかなり大変です。
もし在庫が無かったら、高額商品としての売りを作れないですし、再販したらリアルにマイナスが直撃します。ヴァンガードのバミューダ△みたいに「絵違いでの購入」はアリだとは思いますが、大半のお店では今頃焦ってるところもあるんじゃあないカナと」
「勿論そういった意味では、高額カードの立ち位置は『強さ』と『イラストアド』の他に希少性を持たせたらどんなカードゲームでも高額な価値を作れるような気がしました。
その分ユーザーとしては、カードを始める際に『どれ位かかるのか』っていう部分は大事だと思うんですけどね。私は高額カードに関しては3000円を超えるとあまり出したくありません。
当時トリシューラを買った私が言えるせりふでは無いですけど」
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